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Love Sick

東方神起❤️Yunho🍓Changmin🍺 ふたりの神に魅せられたおバカの綴る恋のお話✨ 基本ホミン、時々ミンホ💖

  • 2020⁄06⁄30(Tue)
  • 08:00

With Love 75

With Love01







75






人形に埋め込まれた瞳は、特殊加工がされていた。

簡単に言えば、ガラスでコーティングしてあったということだが、やり方は不明だ。

到底、素人には無理な方法。

専門的な知識と技術がないと。

どうやってそれらを入手したかは謎だが。

「チョン・ユンホ」

「はい」

「いったん家に帰って休んできて。これから長丁場になるから」

確かに。

取り調べは長時間に渡るだろう。

しかも時間の制限があるから日を跨ぐことになる。

真相は気になるが、ここで休んでおかないとタイミングがない。

そう結論づけ、班長に応じた。

わかりました、と。

「チャンミナ」

「…」

手を差し出せばすぐに重なる。

いつもなら。

「チャンミナ?」

思い詰めた表情と葛藤する瞳。

しばし待っていると、ゆっくり顔が持ち上がった。

「せめて、もう少し…」

「え?」

「ユノの、お友だちがわかるまで…」

「…」

泣き出しそうな瞳。

チャンミンの優しさが、痛いほどに伝わってきた。

「そうだな…」

その通りだと思った。

せめて、それがわかるまで…。

休息はそれからでも遅くはない。

「シム・チャンミンの言うとおりね。それがいいわ」

「ありがとうございます」

みんなの優しさが心に染みる。

班長に感謝の言葉を紡ぎ、頭を下げた。

たぶん、そろそろわかるはずだ。

全員の身元が。

持ち主が。

「ユノ、行こう…?」

「あぁ」

「わかったらそのまま休んでちょうだいね?明日はいつも通りでよろしく」

「はい」

班長の言葉に応じ、チャンミンとともに科学捜査室へ。

いま、全員で手分けして鑑定を進めているはずだ。

こんなにもたくさんの鑑定を一挙にするのは初めてで、混乱しているだろう。

でも、やることは同じだ。

対象が独りであろうと、十人であろうと。

時間かかってもいい。

最後のひとりまでしっかりと調べてくれ。

全員が、家族のもとへ帰れるように。

そう、願う。

オレにはそれしかできないから…。

待合所として設置されたソファに腰を下ろし、ただ結果をチャンミンとともに待つ。

脳裏に浮かぶのは親友と過ごした日々。

たくさんの思い出たち。

あの日々に戻りたいと思う一方で、戻りたくないとも思う。

それは偏にチャンミンの存在。

出会わなければきっと、ただひたすらに思い出に浸っていただろう。

過去にすがり、目的を見失って彷徨っていたかもしれない。

ただ、犯人を見つけることだけを目的に生きてきたから。

でも、いまはチャンミンがいる。

チャンミンとともに生きるという目的がある。

だから、大丈夫だ。

「ユノ…?」

手を握ればチャンミンが振り返り、首をかしげる。

手を握り返しながら。

「お待たせしました。すべての鑑定が終わりました」

見つめあっているとそんな声が聞こえてきた。

同時に立ち上がり、鑑定書を持ってきた捜査員のもとへと歩み寄った。

手元には書類の束。

それを受け取り、ひとつずつ捲った。

「…っ」

指が無意識に震えた。

一番上の紙面にあった写真に。

そこには、あの日と変わらぬ親友の姿があった。

歳を重ねたオレとは違い、あの日のままの親友が…。

その姿を見ただけで、熱いものが込み上げてくる。

「ここに、いたんだな…」

無意識に呟いていた。

資料にはDNA鑑定の結果はもちろん、親友の瞳が埋め込まれた人形の写真もあった。

不思議と、人形が親友に重なって見えてくる。

生きていたら、こんなだったのだろうかと。

でも、懐かしさは一瞬だった。

沸々と込み上げてくる怒り。

どうして殺されなければならなかったのか、と。

人の命を奪う権利など、誰にもないはずなのに…。

「ユノ…」

「…大丈夫」

言っておいてなんだけど…ウソくさいな。

そう思い、苦笑いを浮かべればチャンミンもかすかに微笑んだ。

「これ届けて、帰ろう」

「…うん」

焦っても仕方ない。

いまは休息を取るべき時。

これ以上チャンミンに心配かけたくないし。

鑑定書を手に班長の元へ届け、ただ退勤する胸を伝えて部屋を出た。

「ユノ、なに食べたい?」

「え?」

「ユノの好きなもの、作る」

きっとチャンミンなりに励ましてくれているのだろう。

そして、それは効果覿面だ。

「じゃあ…ヤンニョムチキンと、ケランチムとビビンバと…」

「そんなに食べられる?」

「食べられる」

チャンミンの手料理ならいくらでも入る。

限界なんてない。

…たぶん。

そのくらいの心意気。

食べきれる、食べきれないという意味のない問答を繰り返しているとあっという間に自宅へ到着。

玄関を潜ってそっと口づけ、寄り道せずにキッチンへと向かった。

しかし、人間っていうのは現金なものだ。

チャンミンの手料理だと受かれていたはずなのに、帰ると別の欲求が生まれてくる。

「すぐ作るから待っててね?」

「ん」

料理なんていいから。

気を抜いたらそう言ってしまいそう。

でも、我慢。

我慢すればした分、ひとつになれたときの喜びが大きくなる。

それに、まだ時間はある。

まだ昼を過ぎたばかりだし、次の出勤は明日の朝だし。

つまり半休みたいなもの。

「ユノ、休んでて大丈夫だよ?」

「ここがいい」

チャンミンがそばにいないと落ち着かないんだ。

触れられなくても、せめて目の届くところにいたい。

家だろうと、外だろうと。

「せめて着替えてきたら?」

「チャンミナは?」

着替えと言うならチャンミンもだ。

ジャケットを脱いだだけのスーツ姿。

チャンミンのほうがよっぽど必要な気がする。

「下ごしらえ、先にしちゃうから」

「じゃあ、オレも後で着替える」

「え?」

「後で、チャンミナと一緒に着替える」

子どものようなワガママ。

別に困らせるつもりはなくて、ただチャンミンと一緒にいたいだけなんだけど…言われたほうは困るよな…。

言ってから気づいた。

撤回しようにも出てしまった言葉は取り戻せないし。

しかし、予想外にもチャンミンがふわりと笑った。

愛らしい笑顔で。

「ユノ、今日は甘えん坊だね」

そう言って。

ホント…完璧だ。

ますます惚れてしまうじゃないか。






to be continued.










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珠響(たまゆら)

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