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Love Sick

東方神起❤️Yunho🍓Changmin🍺 ふたりの神に魅せられたおバカの綴る恋の処方箋発行中✨ 基本ホミン、時々ミンホ💖

  • 2019⁄11⁄09(Sat)
  • 08:00

Singin' in the Rain II 46

Singin in the Rain 1







46






目覚めてみると、窓の外は茜色。

時間を確認するために手繰り寄せた携帯電話にはたくさんの着信とメッセージ。

微睡んでいた意識が一気に覚醒する。

今日は10時から、ここで打ち合わせを行うはずだった。

なのに、デジタル仕様の時計は16時を示していた。

つまり、約束の時間を6時間も過ぎている。

完全に失敗だ…。

大失態だ。

「チャンミナ?」

「ユ、ユノ、僕…っ」

いったいどうしたらいい?

この6時間をどうやったら取り戻せる?

「とりあえずシャワー浴びて、ごはん食べよう?腹減ったろ?」

「そ、その前に打ち合わせ…っ」

「大丈夫。18時にしてもらったから」

「え…?」

いつの間に…?

だって、スケジュールはタイトで調整もできなかったはず。

ゆえに、ドイツへ戻る日程もずらせないと…。

「大丈夫だよ」

何がどう大丈夫なのか。

さっぱりわからない。

混乱したままバスルームに連れていかれて、隅々まで洗われて。

身体がキレイになると、少し落ち着いた。

「ごはんはルームサービスな?」

おそらくホテルの中にまではマスコミも追いかけてはこないだろう。

ここに宿泊していることもまだ知られてはいないだろうし。

でも、いつバレるともわからない。

ゆえの対応だろう。

せっかく母国に帰ってきたのに、ホテルに缶詰だなんて…。

悲しすぎるし、ユノに申し訳ない。

完全に巻き込んでしまっているし…。

なのにユノは嫌な顔ひとつしないでそばにいてくれる。

それが何より嬉しくて、そして安心できる。

「チャンミナ?」

ぼんやりユノを見つめていると、不審に思ったユノが近づいてくる。

難しい顔で。

具合が悪いと思ったのか、おでこに手を当ててみたり、首筋を手の甲で触れてみたり。

「大丈夫か?熱とかはないみたいだけど…」

「ぼーっとしてただけだから大丈夫」

「ホントに?無理してない?」

「うん」

ユノの優しさがくすぐったい。

つい、笑っていた。

するとユノも安心したように笑ってくれた。

「身体は?」

「え?」

「昨日、無理させたから…」

なんでもユノは自分のせいにしてしまう。

困ったクセだ。

これは、自分が招いたこと。

謂わば自業自得。

断じてユノのせいではないのに。

「痛いとかない?」

「ユノ」

身体の向きを変え、ユノを見つめる。

これだけはちゃんと言っておかないと、と思って。

じゃないと、同じことが繰り返されることとなる。

「ん…?」

「ユノは何も悪いことしてないよ?どっちかって言うと、僕のせいだから」

「いや、それは…」

「僕、嫌がってた?」

どう伝えればわかってくれるのか。

考えた結果、その言葉にたどり着いた。

これで理解してくれなかったら、打つ手なし。

お手上げだ。

しかし、その不安は杞憂に終わった。

ユノの微笑みを見た瞬間に。

「チャンミナはオレのこと甘やかしすぎだと思うぞ?」

頬杖をついて、呆れ顔というか、苦笑いというか。

「それは僕のセリフだよ」

ユノの方こそ僕を甘やかしすぎだ。

出会った頃から。

しかも、収まるどころか酷くなっている気がする。

「甘やかしてる…?そんなつもりないんだけど…」

しかも無自覚?

思わずため息をついていた。

「もう…」

「なんか…ごめんな?」

謝ってほしいわけじゃない。

だからかぶりを振り、手を伸ばした。

すると願いを汲むように抱き締めてくれる。

「チャンミナ…」

甘い声で呼ばれ、小さく身体が震えた。

あんなに愛されたのに、この浅ましい身体はまだ足らないらしい。

どちらからともなく距離をつめ、間もなく唇が重なろうとしたその時だった。

阻むようにインターホンが鳴り響いたのは。

「…」

顔を見合わせ、微笑んだ。

とりあえず触れあうだけのキスをして、ユノは扉へと向かった。

その背中を見送り、小さく微笑んだ。

ちょうどよかったかも、と。

あのままだと、ベッドに逆戻りしていたかも。

そんなことになったら…大変だ。

ただでさえ迷惑をかけてしまっているのに。

「チャンミナ、メシ届いたぞ」

「うん」

おなかが空いたという感覚はなかったのだが、おいしそうな香りに空腹感がやってきた。

考えてみると、丸々1日食べてないのだからおなかが空いていて当然。

なにしろコンサートをこなして、そのあとも…。

「ほら、食べよう?」

テーブルの上にはたくさんの料理。

どれもおいしそうだ。

「いただきます」

腹ごしらえをして、頭を切り替えないと。

これ以上迷惑はかけられないから。

「おいしい…」

ルームサービスは、予想以上においしかった。

まるで、レストラン。

出来立てだし。

「このホテル、ルームサービスも上のレストランで作ってるんだって」

「そうなの?」

「書いてあった」

このおいしさにも納得。

料理に力を入れているホテルなのかな?

「明日はレストラン行ってみる?」

「大丈夫かな…?」

騒ぎになって、迷惑はかけたくない。

ホテルにも、事務所にも。

「様子見て…かな?たぶんまだバレてはいないと思うんだけど」

いま、どういう状況なのだろうか…。

気になって、リモコンへと手を伸ばした。

テレビで報道されているのかはわからないが、それくらいしか知りうる術もないから。

「…」

タイミングがいいのか悪いのか。

ちょうど芸能ニュースが報道されていた。

そして、映し出されたその人に震えた。

「ユノ」

ユノの手がリモコンへと伸びた。

意図を察し、止めた。

「大丈夫」

「でも…」

ユノがいなかったら取り乱していたかもしれない。

でも、いまは大丈夫。

少し驚いたけど。

「お父さん、あんなに小さかったっけ…」

久しぶりに見る父は、小さくなった気がする。

やつれた気もするし、顔色が悪いような気も。

こんな報道がされたら、誰だって体調崩すよね…。

謝りたいけど、いまはそれもできない。

ここで僕が出ていったら、余計に報道がエスカレートしそうだし。

僕は、どうしたらいいんだろう…。

自分のことで手一杯だったけど、いま初めてそう思い至った。






to be continued.










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珠響(たまゆら)

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基本トンペンですが、最近は少し🍓に偏り気味です(笑)

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